Linux Kernelの脆弱性(CVE-2017-18193) — | サイオスOSS | サイオステクノロジー

Linux Kernelの脆弱性(CVE-2017-18193)

02/23/2018にLinux Kernelの脆弱性情報(CVE-2017-18193)が公開されています。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

02/23/2018にLinux Kernelの脆弱性情報(CVE-2017-18193)が公開されています。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。



Priority

Moderate

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-18193
    • ローカルユーザによるDoSの可能性

    • 4.13以前のLinux Kernelでは、fs/f2fs/extent_cache.cにextent treeの操作に関する問題が有り、ローカルユーザによるDoSを行われる可能性が有ります。

      これに関する修正は以下の箇所になります。

      }
      /* return true, if inode page is changed */
      -bool f2fs_init_extent_tree(struct inode *inode, struct f2fs_extent *i_ext)
      +static bool __f2fs_init_extent_tree(struct inode *inode, struct f2fs_extent *i_ext)
      {
      struct f2fs_sb_info *sbi = F2FS_I_SB(inode);
      struct extent_tree *et;
      @@ -358,6 +358,16 @@ bool f2fs_init_extent_tree(struct inode *inode, struct f2fs_extent *i_ext)
      return false;
      }
      +bool f2fs_init_extent_tree(struct inode *inode, struct f2fs_extent *i_ext)
      +{
      +	bool ret =  __f2fs_init_extent_tree(inode, i_ext);
      +
      +	if (!F2FS_I(inode)->extent_tree)
      +		set_inode_flag(inode, FI_NO_EXTENT);
      +
      +	return ret;
      +}
      +
      static bool f2fs_lookup_extent_tree(struct inode *inode, pgoff_t pgofs,
      struct extent_info *ei)
      {
      

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。

Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』
参考にして下さい。

また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品LifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。

[参考]

http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-18193

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