Linux Kernelの脆弱性情報(Moderate: CVE-2019-3837)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

04/13/2019にLinux Kernelの脆弱性情報(Moderate: CVE-2019-3837)が公開されていました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。



Priority

  • CVE-2019-3837

    Moderate

    • SuSE
      • CVSS v3 Base Score: 6.1 Moderate
      • Vector: AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:L/A:H
    • Red Hat Customer Potal
      • CVSS v3 Base Score: 6.1
      • Vector: CVSS:3.0/AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:L/A:H
    • NVD
      • CVSS v3 Base Score: 5.5 Medium
      • Vector: AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H
    • CVSS Severity (version 2.0):
      • CVSS v2 Base Score: 4.9 Medium
      • Vector: (AV:L/AC:L/Au:N/C:N/I:N/A:C)

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-3837
    • DoSの可能性
    • 重要度 – Moderate
    • 2.6.32 Kernel中のtcp_recvmsg()のnet_dmaコードにスレッドセーフでは無いという問題が見つかりました。非特権のマルチスレッドのユーザ空間アプリケーションが、ioatdmaが有効化されたハードウェアでnet_dmaが有効になっているときに、recvmsg()をパラレルで同じネットワークソケットの為に呼び出す際に、メモリ情報をリークしたりクラッシュさせてDoSを引き起こすなどの問題が起きる可能性が有ります。

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

また、OSの再起動が発生しますので、peacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。


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