Linux Kernelの脆弱性情報(Important: CVE-2019-10142)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

05/23/2019にLinux Kernelの脆弱性情報(Important: CVE-2019-10142)が公開されています。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。




Priority

  • CVE-2019-10142

    Important

    • SuSE
    • Red Hat Customer Potal
      • CVSS v3 Base Score: 7.1
      • Vector: CVSS:3.0/AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:H
    • NVD

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-10142
    • システムクラッシュの可能性
    • 重要度 - Important
    • freescale ハイパーバイザーのLinux Kernelでの実装に問題が見つかりました。ioctlを通じて渡されたパラメータの確認が不適切で、これがページサイズの計算時に用いられていました。

      "param.count"値はu64です。コードの方ではparam.countが少なくとも1であると仮定しているため、そうでない場合にはZERO_SIZE_PTRのディリファレンスに繋がります。更に加算によって整数オーバーフローが発生し、必要な数よりも少ない"page"配列が割り振られることになります。

      攻撃者はこれを利用して、システムでメモリ競合を起こしたり、システムをクラッシュさせることが可能です。
    • この問題のLinux Kernelソースでの修正は以下になります。
      
      diff --git a/drivers/virt/fsl_hypervisor.c b/drivers/virt/fsl_hypervisor.c
      index a41431e..93d5beb 100644
      --- a/drivers/virt/fsl_hypervisor.c
      +++ b/drivers/virt/fsl_hypervisor.c
      @@ -215,6 +215,9 @@ static long ioctl_memcpy(struct fsl_hv_ioctl_memcpy __user *p)
       	 * hypervisor.
       	 */
       	lb_offset = param.local_vaddr & (PAGE_SIZE - 1);
      +	if (param.count == 0 ||
      +	    param.count > U64_MAX - lb_offset - PAGE_SIZE + 1)
      +		return -EINVAL;
       	num_pages = (param.count + lb_offset + PAGE_SIZE - 1) >> PAGE_SHIFT;
       
       	/* Allocate the buffers we need */
      
    • これらの修正は、Linux Kernelでは次のものになります:3.18.140 4.4.180 4.9.177 4.14.120 4.19.44 5.0.17 5.1.3 。

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

また、OSの再起動が発生しますので、peacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。


セキュリティ系連載案内


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