Linux Kernelの脆弱性情報(Moderate: CVE-2020-14331)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

09/16/2020にLinux Kernelの脆弱性情報(Moderate: CVE-2020-14331)が公開されています。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。


Priority

CVE番号影響するバージョン一次情報源PriorityCVSS Score / CVSS Vector
CVE-2020-14331 Linux kernel < 5.7.7 Bug 1858679 (CVE-2020-14331) – CVE-2020-14331 kernel: kernel: buffer over write in vgacon_scroll

RedHat: 6.2 Moderate

RedHat: CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2020-14331
    • VGAコンソールクラッシュの可能性
    • Linux KernelのVGAコントローラの反転ビデオコード実装に問題があり、ローカルの攻撃者がコンソールをリサイズする時(VT_RESIZEのIoctlをコールする際)、境界外書き込みが発生してローカルユーザがVGAコンソールをクラッシュすることが出来るという脆弱性が見つかりました。
    • Linux KernelでCONFIG_VGACON_SOFT_SCROLLBACKが選択されている時のみ悪用が可能です。

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

また、OSの再起動が発生しますので、pacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。


セキュリティ系連載案内

セミナー情報1

コンピュータセキュリティシンポジウム(CSS)2020併設のワークショップ、 OSSセキュリティ技術ワークショップ(OWS) 2020の企画講演セッション及び、 一般論文セッションの発表募集をさせていただきます。

今年度はオンラインでの開催となります。奮ってのご投稿、お待ちしております。

https://www.iwsec.org/ows/2020/


タイトルとURLをコピーしました