kubernetesの脆弱性情報(Moderate: CVE-2019-11248)
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
08/07/2019にkubernetesの脆弱性情報(Moderate: CVE-2019-11248)が公開されています。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
[過去の関連リンク(最新5件)]
kubernetesの複数の脆弱性情報(Moderate: CVE-2019-11247, CVE-2019-11249) kubernetesの脆弱性情報(Moderate: CVE-2019-11246) kubernetesの複数の脆弱性情報(CVE-2019-1002100, CVE-2019-1002101, CVE-2019-9946)と修正バージョン(v1.11.8, 1.12.6, 1.13.4)Priority
- CVE-2019-11248
- CVSS v3 Base Score: 6.5 (Medium)
- Vector: CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:L/I:N/A:L
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- CVE-2019-11248: /debug/pprof exposed on kubelet's healthz port #81023
- 未認証のKubelet healthz ポートを通してのデバッグ用エンドポイント(/dev/pprof)の露出
- 重要度 - Medium/Moderate
- 問題のあるバージョン:1.7.x-1.12.x, 1.13.0-1.13.7, 1.14.0-1.14.3
- 修正バージョン:1.12.10, 1.13.8, 1.14.4, 1.15.0
- 未認証のKubelet healthz ポート(デフォルトでは10248)を通して、デバッグ用エンドポイント(/dev/pprof)が露出してしまう可能性があることがわかりました。ただし、重要度としては"Medium"ですが、デフォルトではlocalhostのみになっているので、変更していない限りでは露出はしていません。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2019/CVE-2019-11248.html
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、サービスの再起動が発生しますので、peacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
セミナー情報1
コンピュータセキュリティシンポジウム2019(長崎)が2019年10月21日(月) ~ 10月24日(木)で開催されます。
こちらですが、OSSセキュリティ技術の会も後援になっております。
また、Call For Papersで論文も募集しております。 オープンソースソフトウェア(OSS)セキュリティ技術トラック(略称:OWSトラック) も用意しております。
興味のある方は、是非チャレンジして下さい。
https://www.iwsec.org/css/2019/cfp.htmlOSSに関するお困りごとは サイオス OSSよろず相談室まで
サイオスOSSよろず相談室 では、OSSを利用する中で発生する問題に対し、長年培ってきた技術力・サポート力をもって企業のOSS活用を強力に支援します。Red Hat Enterprise Linux のほか、CentOS をご利用されている環境でのサポートも提供いたします。
フォローしませんか?