hostapdに関する複数の脆弱性情報(CVE-2019-5061, CVE-2019-5062: 「W1.fi hostapd CAM table denial-of-service vulnerability」/「W1.fi hostapd deauthentication denial-of-service vulnerability」)
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
12/15/2019にCisco TALOS intelligenceから「W1.fi hostapd CAM table denial-of-service vulnerability」/「W1.fi hostapd deauthentication denial-of-service vulnerability」と題してhostapdに関する複数の脆弱性情報(CVE-2019-5061, CVE-2019-5062)が出ています。今後も情報が出てくると思われますので、こちらで取り上げます。
逐次情報は更新していく予定です。
[過去の記事(最新5件)]
Intell CPUの脆弱性 (Voltage modulation vulnerability : CVE-2019-11139) Intell CPUの脆弱性 (TSX Asynchronous Abort (TAA): CVE-2019-11135) Netflix報告: HTTP2実装に起因するリモート攻撃可能なDoSの脆弱性 (CVE-2019-9511, CVE-2019-9512, CVE-2019-9513, CVE-2019-9514, CVE-2019-9515, CVE-2019-9516, CVE-2019-9517, CVE-2019-9518) Netflix報告: Linux Kernel又はFreeBSDのリモートから攻撃可能な脆弱性(TCP SACK PANIC) (CVE-2019-11477, CVE-2019-11478, CVE-2019-11479, CVE-2019-5599) Intelの新たなサイドチャネル攻撃「Microarchitectural Data Sampling (MDS)」 (CVE-2018-12126, CVE-2018-12127, CVE-2018-12130, CVE-2019-11091)一次情報源
W1.fi hostapd CAM table denial-of-service vulnerability
W1.fi hostapd deauthentication denial-of-service vulnerability
Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|
CVE-2019-5061 | 詳しくは一次情報を御確認下さい。 |
Vendor: 7.4 |
Vendor: CVSS v3 / 7.4 - AV:A/AC:L/PR:N/UI:N/S:C/C:N/I:N/A:H |
CVE-2019-5062 | 詳しくは一次情報を御確認下さい。 |
Vendor: 7.4 |
Vendor: CVSS v3 / 7.4 - AV:A/AC:L/PR:N/UI:N/S:C/C:N/I:N/A:H |
関連ニュース/関連情報
SW提供情報
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
脆弱性概要(詳細は一次情報源のサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-5061
- 非認証ユーザによるDoSの可能性
- hostapdがデフォルト構成でコンパイルされると、IAPPプロトコルが有効になります。 IAPPプロトコルは、ステーションのMACアドレスとともにブロードキャストパケットをLANに送信します。 hostapdは、Authentication / AssociationRequestパケットを受信すると、接続ステーションのMACアドレスを含むブロードキャストパケットをLANに送信します。 このパケットは、ステーションが正常に認証される前に送信されます。 攻撃者は、一意のMACアドレスの大きなセットを反復的に処理することで、アップストリームのネットワークインフラ内でDoS攻撃を引き起こす事が出来る可能性があります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-5062
- 認証解除によるDoSの可能性
- hostapdは、Authentication /AssociationRequestパケットを受信すると、ステーションとのハンドシェイクを開始します。 認証のネゴシエーションに失敗すると、hostapdは、最初の2つのパケットと同じMACアドレスを持つ認証解除パケットをクライアントに送信します。攻撃者はこの動作を悪用して、802.11wを使用する有効なステーションをAPから認証解除することができます。
主なディストリビューションの対応状況
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2019/CVE-2019-5061.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2019/CVE-2019-5062.html
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
[参考]
W1.fi hostapd CAM table denial-of-service vulnerability
W1.fi hostapd deauthentication denial-of-service vulnerability
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