INTELのセキュリティアドバイザリ(INTEL-SA-00320: Special Register Buffer Data Sampling Advisory (CVE-2020-0543))
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
06/09/2020にINTELからセキュリティアドバイザリ(INTEL-SA-00320: Special Register Buffer Data Sampling Advisory (CVE-2020-0543))が公開されています。遅くなりましたが、今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
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UPnPデバイスに関する脆弱性情報(CallStranger : CVE-2020-12695) hostapdに関する複数の脆弱性情報(CVE-2019-5061, CVE-2019-5062: 「W1.fi hostapd CAM table denial-of-service vulnerability」/「W1.fi hostapd deauthentication denial-of-service vulnerability」) Intell CPUの脆弱性 (Voltage modulation vulnerability : CVE-2019-11139) Intell CPUの脆弱性 (TSX Asynchronous Abort (TAA): CVE-2019-11135) Netflix報告: HTTP2実装に起因するリモート攻撃可能なDoSの脆弱性 (CVE-2019-9511, CVE-2019-9512, CVE-2019-9513, CVE-2019-9514, CVE-2019-9515, CVE-2019-9516, CVE-2019-9517, CVE-2019-9518) Netflix報告: Linux Kernel又はFreeBSDのリモートから攻撃可能な脆弱性(TCP SACK PANIC) (CVE-2019-11477, CVE-2019-11478, CVE-2019-11479, CVE-2019-5599)Priority
CVE番号 | 影響するバージョン | Priority | CVSS Score / CVSS Vector |
---|---|---|---|
CVE-2020-0543 | 問題が発生するCPUはこちらのリスト |
Vendor: 6.5 Medium |
Vendor: CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:C/C:H/I:N/A:N |
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2020-0543
- データ漏洩の可能性
- 幾つかのIntel(R)プロセッサでは、特定のレジスタによる読み込み操作でクリーンアップが完全ではなかったため、認証されたユーザがローカルのアクセスを通じて情報を開示してしまうことが可能になります。
- この問題が発生するCPUのリストはこちらになります。
PoC
一時情報源(CallStranger CVE-2020-0543)にGitHubへのリンクがあります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2020/CVE-2020-0543.html
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューション/ベンダーの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
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