Polkitのローカルユーザ特権昇格脆弱性(Important: CVE-2021-4034)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

01/25/2022にPolkitのローカルユーザ特権昇格脆弱性(Important: CVE-2021-4034)が公開されました。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。


[過去の関連リンク]


Priority

CVE番号影響するバージョン一次情報源PriorityCVSS Score / CVSS Vector
CVE-2021-4034

Qualys Security Advisory pwnkit: Local Privilege Escalation in polkit’s pkexec (CVE-2021-4034)

RHSB-2022-001 Polkit Privilege Escalation – (CVE-2021-4034)

Red Hat: 7.8 Important

Red Hat: CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • https://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2021-4034
    • ローカルユーザの特権昇格の問題
    • polkitのpkexecユーティリティにローカルの特権昇格の脆弱性が見つかりました。pkexecは非特権のユーザに予め定義されたポリシに従って特権としてコマンドを実行させるためのsetuidツールです。現在のバージョンのpkexecは呼び出されるパラメータのカウント処理に一部誤りがあり、最終的に環境変数をコマンドとして実行できます。環境変数を細工できるローカルの攻撃者はこれを利用してpkexecに任意のコードを実行させることが出来ます。攻撃に成功するとローカルの攻撃者はターゲットのマシン上で管理権限を取得することが出来ます。
    • Red Hatのセキュリティ速報はこちら
    • 緩和策:systemtapパッケージを利用することでこの問題を緩和することが出来ます。詳しい手順はこちらを御確認ください。

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

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