Pythonの脆弱性情報(Moderate: CVE-2019-9740)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

03/13/2019にPythonの脆弱性情報(Moderate: CVE-2019-9740)が公開されています。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。

影響するバージョンを修正しました。@tenforwardさん、ありがとうございます。m(__)m



一次情報源

CVE番号影響するバージョンリファレンスPriorityCVSS
CVE-2019-9740 2.7.16以前の2.7.x系, 3.7.2以前の3.x系

Python urllib CRLF injection vulnerability

5.3 (Red Hat) CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:L/I:N/A:N (Red Hat)

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-9740
    • urllibにCRLFインジェクションの可能性
    • 重要度 – Medium
    • PythonのビルトインモジュールであるurllibにCRLFインジェクションの脆弱性があることがわかりました。攻撃者はこれを利用して、HTTPヘッダーを操作してWebサーバ、Memcachedサーバ、Redisサーバ等に攻撃を仕掛けることが可能です。

PoC

PoCコードは本サイトでは公開しません。一次情報源に記載が有ります。

PoCコードを使って、攻撃対象のサーバ(テストなのでncで7777ポートで待ち受けしている)に接続すると


sios@localhost:~$ nc -l -p 7777
GET /?a=1 HTTP/1.1
X-injected: header             <------ ヘッダーを追加してる
TEST: 123:8080/test/?test=a HTTP/1.1
Accept-Encoding: identity
User-Agent: Python-urllib/3.5
Connection: close
Host: 127.0.0.1:7777

と、ヘッダーを追加することが出来るのがわかります。


主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。


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