rubyの複数の脆弱性(CVE-2017-0898, CVE-2017-10784, CVE-2017-14033) — | サイオスOSS | サイオステクノロジー

rubyの複数の脆弱性(CVE-2017-0898, CVE-2017-10784, CVE-2017-14033)
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
09/14/2017に複数の脆弱性情報(CVE-2017-0898, CVE-2017-10784, CVE-2017-14033)が公開されています。今回はこの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
一次情報源
https://www.ruby-lang.org/en/news/2017/09/14/sprintf-buffer-underrun-cve-2017-0898/
https://www.ruby-lang.org/en/news/2017/09/14/openssl-asn1-buffer-underrun-cve-2017-14033/
Priority
Moderate
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-0898
Kernelのsprintfメソッドにおけるバッファアンダーランの脆弱性
重要度 - Moderate
影響するバージョン
- Ruby 2.2 series: 2.2.7 and earlier
- Ruby 2.3 series: 2.3.4 and earlier
- Ruby 2.4 series: 2.4.1 and earlier
- prior to trunk revision 58453
Kernelモジュールのsprintfメソッドでバッファーアンダーランの脆弱性が発見されました。特別な指定子である"*"が含まれる悪意のある文字列が通過し、大きな負の値が指定子をパスすると、バッファーアンダーランが発生する可能性が有ります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-10784
攻撃者によるコード実行の可能性
重要度 - Moderate
影響するバージョン
- Ruby 2.2 series: 2.2.7 and earlier
- Ruby 2.3 series: 2.3.4 and earlier
- Ruby 2.4 series: 2.4.1 and earlier
- prior to trunk revision 58453
WEBrick libraryのベーシック認証のコードには、リモートの攻撃者にターミナルエミュレータのインジェクションを行われ、細工されたユーザ名による任意のコマンドを実行される脆弱性が有ります。
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-14033
攻撃者によるDoSの可能性
重要度 - Moderate
影響するバージョン
- Ruby 2.2 series: 2.2.7 and earlier
- Ruby 2.3 series: 2.3.4 and earlier
- Ruby 2.4 series: 2.4.1 and earlier
- prior to trunk revision 56946
OpenSSL::ASN1 モジュールは、リモートの攻撃者による細工された文字列で、DoS(インタプリタ クラッシュ)を引き起こされる可能性が有ります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2017-0898
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
https://access.redhat.com/security/cve/CVE-2017-0898
Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2017/CVE-2017-0898.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2017/CVE-2017-10784.html
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2017/CVE-2017-14033.html
SUSE/openSUSE
https://www.suse.com/security/cve/CVE-2017-0898.html
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を 参考にして下さい。
[参考]
https://www.ruby-lang.org/en/news/2017/09/14/sprintf-buffer-underrun-cve-2017-0898/
http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-0898
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