sssdの脆弱性情報(Moderate: CVE-2019-3811)
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
01/15/2019に、sssdの脆弱性情報(Moderate: CVE-2019-3811)が公開されています。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
Priority
- CVE-2019-3811
Moderate
- SuSE
- CVSS v3 Base Score: 4.1
- Vector: AV:A/AC:L/PR:L/UI:N/S:C/C:N/I:L/A:N
- Red Hat Customer Potal
- CVSS v3 Base Score: 4.1
- Vector: CVSS:3.0/AV:A/AC:L/PR:L/UI:N/S:C/C:N/I:L/A:N
- NVD
- SuSE
修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2019-3811
- emptyホームディレクトリを設定していた場合の誤った振る舞い
- 重要度 - Moderate
- 2.1より前のバージョンのsssdでは、homeディレクトリを設定していないユーザを作成した場合、sssdは''(ホームディレクトリ空白)を返す代わり位に'/'(rootディレクトリ)を返します。これにより、chroot()等でホームディレクトリ内にアクセスを制限するようなサービスに影響を与える可能性が有ります。
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
- Debian
- Red Hat Enterprise Linux/CentOS
- Ubuntu
https://people.canonical.com/~ubuntu-security/cve/2019/CVE-2019-3811.html
- SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteやKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。
また、OSの再起動が発生しますので、peacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。
セキュリティ系連載案内
- OSSセキュリティ技術の会による日経Linuxでの連載「IoT時代の最新SELinux入門」がITPro上で読めるようになりました。技術の会代表で第一人者である中村さん等による、最新のSELinuxの情報やコマンド類等も更新されているのでお薦めです。
- OSSセキュリティ技術の会によるThinkITでの連載「開発者のためのセキュリティ実践講座」がThinkIT上で開始しました。技術の会の中の人間で、最新の代表的なOSSセキュリティ技術を紹介していきます。
- OSSセキュリティ技術の会により、ThinkITでLinuxSecuritySummit 2018のレポートが紹介されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OSS脆弱性ウォッチ」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会の面により、@ITで「OpenSCAPで脆弱性対策はどう変わる?」が連載されています。
- OSSセキュリティ技術の会のメンバーにより、@ITで「Berkeley Packet Filter(BPF)入門」が連載されています。
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