GNU Wgetの脆弱性情報(CVE-2018-20483)

こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。

12/27/2018にGNU Wgetの脆弱性情報(CVE-2018-20483)が公開されています。今回はこちらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。



Priority

修正方法

各ディストリビューションの情報を確認してください。

CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)

  • http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-20483
    • ローカルユーザに対しての情報漏えいの可能性
    • 1.20.1までのGNU Wgetでは、xattr.c中のset_file_metadata()に問題があり、ダウンロードしたファイルの拡張属性中のmetadataのuser.xdg.origin.urlメタデータ属性に、ファイルOriginのURLを含んでいます。この属性を読み込むことで(getfattrでPoCが行われています)、ローカルユーザがURL中に含まれる認証情報など、重要な情報を得ることが出来る可能性があります。これは、user.xdg.referrer.urlのReferer情報でも適用されます。2016/07/22のWget ChangeLogによると、user.xdg.origin.urlはcurlのtool_xattr.c中のfwrite_xattr()の動作に一部基づいていました。

主なディストリビューションの対応方法

詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください


対処方法

各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat SatelliteKatello、Spacewalk等を使うと管理が便利でしょう。

また、OSの再起動が発生しますので、peacemakerなどOSSのクラスタ製品やLifeKeeperなどの商用のクラスタリング製品を使うとサービス断の時間を最小限にすることが出来ます。

セキュリティ系連載案内


セミナー情報

2019/01/09 18:30-20:30で、「OSSライセンスMeetup Vol.1」を行います。

今回は技術評論社刊「OSSライセンスの教科書」著者・上田さんを迎えて刊行に至った理由・本著に込めた思い・見どころなどを語っていただき、後半ではテクニカルライター可知豊さんと共に上田さんと本書についてのディスカッションを行います。

https://sios.connpass.com/event/104422/がプログラム内容と申し込みの詳細になります。奮ってご参加下さい。

タイトルとURLをコピーしました